日本保健科教育学会は、小学校・中学校・高等学校の保健授業の活性化と優れた保健授業の創出、保健科教育研究の蓄積を目的として2016年に設立されました。保健授業の実態については、各種調査において、正規の授業時間が確保されていない(いわゆる「雨降り保健」の存在)、児童生徒にとって楽しい授業がおこなわれていないなど、低調な状況が報告されています。こうした状況を打破するためには、まずは小学校、中学校、高等学校の先生方と連携して、良い保健授業の提案、実践交流、臨床的研究等を積み重ねていくことが改善への大きな一歩になると考えております。
現在、保健科教育の内容を扱う学会はいくつか存在しますが、保健体育全体であったり健康教育の中の一領域としての扱いであり、保健科教育に特化した学会は存在しません。そこで保健科教育に焦点化して研究するために設立されたのが本学会です。多くの実践者や研究者が集える場を設定し、保健授業の創出と蓄積、研究体制の支援・確立などを行っていきたいと考えております。